その他の特別講座

方扣庵(ほうこうあん)では、日本伝統文化の寺子屋となるよう、互いに響き合い、一期一会を深める協益性の高い文化教育事業を行っております。各定期講座の他、ご要望に応じた個別企画も承ります。どうぞお気軽にお問い合わせください。

*各講座への参加お申込み方法

当ホームページのお問い合わせフォームより、以下の項目をご記入の上お申し込みください。当法人よりお申込みの確認メールをお送りいたしますので、本確認メールをもって受付完了とさせていただきます。

・お名前

PC用メールアドレス(携帯用は不可)

・お電話番号

・ご参加を希望する講座名

会員へのご入会希望の有無ご入会方法のページをご参照ください。)

お申込みのキャンセルは、最低でも2週間前までにご連絡下さいますようお願いいたします(例:開催日が日曜のばあい、前々週土曜まで)。開催日14日前以降のキャンセルはお受けいたしかねます。急なご予定で不参加となるばあいは、代理の方にご出席いただいてもかまいません。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

庭師とめぐる懐石瓢樹 重要文化財茶室・茶庭の特別見学

文化財保存及び活用の一環としておこなう、京都 懐石瓢樹が店を構える、明治から大正にかけて活躍した四条派の日本画家、今尾景年の邸宅内にある茶室『捉月』と茶庭の特別見学について、ご案内申し上げます。

羅生門の礎石をもちいた蹲踞、室町時代の灯籠等、貴重な文化財が多々保存される非公開の露地を、御用庭師 粟辻氏よりご解説いただきながら巡るほか、大正三年に大徳寺 三玄院の松雲老師より命名され、床柱を大正天皇より下賜された重要文化財のお茶室『捉月』にて、気楽に呈茶をお愉しみいただきます。茶道の経験は不問ですので、ご興味のある方はお気軽にご参加くださいませ。

 

日時:2017年7月30日(日)15時/16時 終了

会場:懐石瓢樹 京都市中京区六角通新町西入る北側

参加費: 1000円(薄茶・干菓子つき)

定員:各回10名 予約制 (先着順、5名以上での決行を予定をしております)

講師: 庭師 粟辻 先生 (粟辻造園)

 

見学内容のご報告:

1.北庭:建物北側、細長い京都の路地の奥にある瀟洒な門を入ると、飛石伝いに巨大な沓脱石(鞍馬石、賀茂石など)、蔦の絡まった鎌倉時代の灯籠と下り蹲踞(水琴窟)、春日灯籠、蓮華寺形灯籠と苔むした立蹲踞、所狭と飛石が並ぶ。

2.南庭:瓢樹の暖簾をくぐり、建物南西側にある清流と井戸、鞍馬石の井桁、石臼の立蹲踞。建物中央付近の坪庭には羅生門の礎石の蹲踞。

3.重要文化財茶室「捉月」:大正天皇御下賜品のエゴノキの床柱と真ん中の瘤、桐一枚板の床、棕櫚の天井板と、数寄モノ三昧。

以上3箇所を巡り、粟辻先生より夫々の謂れ等をご解説いただきました。また、北庭を眺める建物奥座敷にて、みなさまに干菓子と薄茶をご賞味いただきながら、京都の茶庭などの庭談義に話しがはずむひと時をお楽しみいただきました。お暑い中ご参加下さった皆さま、瓢樹様、粟辻先生へこころより感謝申し上げます。

次回は今秋の開催を予定しております。今回ご参加が叶わなかった方々におかれましては、ぜひ次回へのご参加を心からお待ち申し上げております。

 

庭師粟辻先生からの一言:「明治の日本画家“今尾景年の感性”、そして今現在手入れし続ける庭師“粟辻の感性”を感じていただけたら幸いです」

『和みの懐石 点心盛り付け講座』

講師: 懐石瓢樹 ご当主 西村誠 先生

京都六角通りにお店を構える懐石瓢樹のご当主、西村誠様による『和みの懐石 点心盛り付け講座』を、季節毎に定期開催いたしております。

古くから、ひとは如何に楽しく、如何に満足し得るか、食について様々な工夫を凝らしてきました。目で見て味わい、舌でまた味わって和む日本の食文化ですが、茶懐石とは本来ぜいたくな物ではなく素材を粗末にしないお料理で、大正時代頃の献立のなかには、出汁を取った後に残る昆布等も捨てずに全ていただく調理法が記されております。

本講座では四季折々の素材を余すことなく大切に生かすという先人の知恵が受け継がれた茶懐石を日々の生活に取り入れられるよう、季節の食材を用いた点心の盛り付けのほか、夫々の調理法もお教えいただきます。どうぞ皆さまお誘いあわせのうえご参加くださいますよう。

 

秋の点心 2016年11月14日(月)15時から17時まで 終了

祝いの点心 2017年1月23日(月)15時から17時まで 終了

春の点心 2017年4月3日(月)15時から17時まで 終了

 

会場:懐石瓢樹 京都市中京区六角通新町西入る北側

参加費: 会員 9,500円 / 非会員 10,000円

定員:10名 予約制 (先着順、5名以上での決行を予定をしております)

持ち物:エプロン、タオル

講師: 懐石瓢樹 ご当主 西村誠 先生

春の点心盛り付け講座のお献立(予定) 2017年4月3日(月)15時 - 17時

曲げわっぱ三段重盛

上段

竹の子・いか・独活ちぎりこんにゃく木のめ和え・花びら百合根、半熟玉子、鴨ロース、串さし  板うに・花丸胡瓜・平目錦巻、あなご八幡巻とゆば・手綱黄身寿司、なの花辛子和え、手長海老

中段

油め山椒正ゆ焼・たたき木のめ、一寸豆松葉さし

下段

豆ふ田楽(白味そ・赤味そ・木のめ味そ)、小芋含め煮・引上げゆば・木のめ

かつお塩辛

御向 鯛・まぐろ角作り・もみのり・軸ミツバ・ときわさび正ゆ 合わせ味そ仕立

御汁 三色麩・五分きくな・落とし辛子

曲げわっぱ 桜ごはん・香物

 

祝いの点心お献立

御膾(なます)小皿 :大根・人参・干し柿なます

御三種肴:子持ち昆布交田作 黒豆友松葉さし

大徳寺縁高: ふきのとう卵黄、 半熟玉子、 まながつお 柚菴漬やき、 串さし(梅麩・どんこ椎茸 焼青唐辛子・若鳥付やき・粉山椒)、 海老芋含め煮、 細巻ゆば、 海老煮付け、 キヌサヤ、 小諸子登焼南蛮漬、 渋皮栗、 紅白博多押、 海老・針魚手綱黄身寿司、 貝柱板うに焼き、 菊花蕪 梅肉、 若菜ご飯扇面物相、 香ノ物

御向: 鯛平作り昆布〆、防風、わさび、煎酒正ゆ 他

御雑煮: 清汁仕立、花びらしん丈、丸餅、てまり麩、鴨葛叩き、小松菜、生椎茸、香柚

秋の点心お献立

[半月縁高] ・あえ物(白ずいきor芽芋とセリのごま和え) ・だし巻き玉子 ・焼物(秋鮭の幽庵焼) ・串差し物二本(秋鶏焼鳥 胡瓜三杯酢or青唐辛子) (紅葉麩 どんこ椎茸) ・博多押(平目 サーモン 昆布) ・海老ウニ焼き ・松葉差し(ぬかご) ・菊花蕪 ・椎茸ご飯 ・炊き合せ(海老芋 引上げ湯葉) ・香の物

[汁椀] 三色麩 茎三つ葉or五分菊菜

[お向] 甘鯛(ぐじ)の昆布〆細h作り

第2回 伝統文化振興友の会主催イベント 『うるしのうつわと和みの懐石』

2016年7月31日(日) 京都市北区紫野大徳寺町63 なちやにて

講座1『和みの懐石 点心盛り付け講座』

講師: 懐石瓢樹 ご当主 西村誠 先生

点心盛付けの各々の料理の置き方は庭の景色に似ており、夫々の置かれる位置等おおよその約束を心に留めながら、盛付けの美しさは決して崩さぬよう置いていきます。また、 瓢樹初代の西村卯三郎氏が考案された半熟玉子を始め、各々のお料理について  収穫の時期・場所でその性質が変わるため 素材各々が一番生かされる調理となるための秘訣・瓢樹独自の調理法などを、分りやすく丁寧にご伝授いただきました。当日縁高に盛付けました一品一品を、生活の中に生かせる、大変有意義なご講義を賜りました。

 

点心御献立 懐石瓢樹

合入胡瓜・干椎茸もどし煮  胡ま和え、半熟玉子、すずき降塩 黒ごま焼、串さし   焼青唐辛子 いかろー焼  楓麩 どんこ椎茸、あなご八幡巻、蓮根せんべい

茗荷黄身寿司、錦巻、小芋含め煮、きんかんゆば、海老煮付  すり柚、青しそご飯  丸型物相、香ノ物

[向付]  鱧焼め作り  線打ちうど  防風  かけ正ゆ

[御煮物]  清汁仕立  玉子豆ふ  梅干  結びぜんまい

器…春慶塗 大徳寺縁高

講座2『うるしのうつわ入門 ミニレクチャ-』

講師: なちや 吉田先生

『なちや』吉田様より、書籍「うるしのうつわ」 をご進呈いただき、日本における漆の歴史と塗の工程や、防水性や抗菌性に優れた漆の特質に関するご解説いただきました。また、伝統的な高級漆器から現代の生活スタイルに合ったモダンなものまで、多様化した漆器のお手入れ法についても、実物を拝見しながら分かりやすくご説明いただきました。敷居が高く、扱いがむずかしいと思われがちな漆のうつわについて、正しい知識と理解を深めることで、日々の生活やおもてなしの場面を彩る道具として気軽にお使いいただくきっかけとなれば幸いです。

共催企業・団体:

懐石瓢樹 京都市中京区六角通新町西入る北側

株式会社なちや 京都市北区紫野大徳寺町63

非営利型一般社団法人方扣庵

伝統文化振興友の会主催 『和を装う 日本の色と文様に親しむ』

きものは世界に誇る日本の民族衣装であり、現代でも祭事や伝統行事においては勿論のこと、茶道、華道、能、狂言など伝統文化との結びつきも深く、未来へ継承すべき大切な日本文化且つ産業のひとつです。西洋化が進んで久しい昨今、年々若者層にも和文化が見直され、特に古都京都においては、レンタル衣装を利用した和装での街歩き等も浸透しつつあります。『伝統文化振興友の会』は、日本の伝統文化啓蒙と発展を願う、同じ志を持つ方々とともに発足した、幅広く、親しみやすい文化イベントをご提案する有志の会です。

第一弾は、日本の伝統服飾の色・模様・紋様に関する入門編ミニレクチャーのほか、会場であるなちや漆器店での通常販売、そして質の高い日本製正絹着物に触れる機会となるよう、丹後・山本商店による茶席に装うきもの等の展示販売も行いました。

日時:2016年4月9日(土) 12時から18時まで 終了

場所: 京都市北区紫野大徳寺町63 なちや漆器店

 

日本伝統服飾の色・模様・紋様に関する入門編ミニレクチャー:

色や模様の持つおしゃれ性と社会性の歴史、色や模様が示しているもの、実は知らない模様(雪月花・四君子等)の起源、婚礼装束と喪服の変遷等、ご参加の皆様との質疑応答を交えつつ、愉しく分かりやすくご解説下さいました。

4月9日(土)13時から13時半 / 15時から15時半 参加費:500円

講師:松原史(まつばらふみ)先生

京都大学大学院、人間・環境学研究科、修士課程修了。同博士課程、研究指導認定退学

専門は美術工芸史、染織史、比較文化論。近代の工芸の魅力に惹かれ、特に近代の刺繡作品を文明交流史的視点から研究している。

現在、清水三年坂美術館、特別研究員。京都精華大学、日本服飾史の講義を担当。

共著に『清水三年坂美術館コレクション 明治の刺繍絵画名品集』(淡交社)。

 

共催団体・企業

株式会社なちや 

丹後 山本商店 

非営利型一般社団法人方扣庵