茶事の会 / 過去に実施した各講座内容のご紹介

2017年度

2018年10月21日(日) 10時-14時 跡見の茶事 今尾景之先生をお迎えして 

跡見の茶事とは、文字通りその日に催された茶事の跡を拝見する茶事で、茶事七式の一つです。本来、茶事は亭主より連客をお招きするものですが、跡見の茶事は客から亭主に申し込みます。本講座では、本茶室所縁の今尾景年画伯の御令孫にあたる今尾景之先生をお招きし、菓子鉢や掛軸、木版画集「景年花鳥画譜」といった貴重な景年作品を拝見しながらご解説を伺いました。跡見の茶事ならではの体験を通して、茶の湯に関する幅広い学びを深めました。

 

御献立 懐石 瓢樹 

[御膳]  大根・人参なます、花かつお

[御向]  甘鯛昆布〆細作り、人参等・防風・わさび・煎酒醤油

[御汁]  合わせ味噌仕立、もみじ麩・結若布・辛子

[御煮物](昆布焼)清汁仕立  舞茸・白豆ふ・軸三つ葉・しぼり柚子

[御焼物]  秋鮭柚庵漬やき

[御箸洗]  昆布仕立   針栗・梅肉

[御八寸]  くるみ・博多押し

[御強肴]  ふきよせ   小芋・キンカンゆば・海老・どんこ椎茸・キヌサヤ・ちらし麩・すり柚子

[御強肴]  菊菜・しめじ・もみのり・三杯酢

ご飯・香の物・御湯桶

 

御菓子:職菓子御調進所 老松 主菓子 かちぐり 干菓子  鹿の印・紅葉

御抹茶:小澤清風園

花:花長フローリスト 藤袴・おとこえし・くじゃく草・コスモス  すすき  

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2018年9月23日(日) 10時-14時 正午の茶事 懐石の心得 

茶事は茶礼と食礼とが結合したものです。呈茶・喫茶には作法がありそれを茶礼といい、食事においても一定の順序・式・作法があり食礼といいます。茶では会食をする事を[懐石]といい、主客とも一定の順序と作法が約束付けられています。それを懐石作法、略して懐石と申します。[正午の茶事]の流れの添い、亭主・連客の懐石での働きを、より丁寧に学びを深めました。また、瓢樹ご当主 西村様より料理のご解説を頂きながら、懐石に大切な決まり事や季節感について学びました。

 

御献立 懐石 瓢樹 

[折敷]

御鱠   大根・人参なます花かつお

御向   鯛・まぐろへぎ作り重ね盛・防風・わさび・煎酒醤油

御汁  合わせ味そ仕立・白玉団子焼き・五分きくな

[御焼物]秋鮭柚菴やき

[御箸洗]昆布仕立・針栗・水前寺のり

[御強肴]小芋・きんかんゆば・車海老・どんこ椎茸・松葉キヌサヤ

[御強肴]ぜんまい・さき青唐・からしごま和

[御八寸]半熟玉子・岩茸

[御湯桶]香ノ物

 

御菓子:職菓子御調進所 老松 主菓子 零れ萩 干菓子 ひさご、むら雲

御抹茶:小澤清風園

花:花長フローリスト 矢筈すすき、ホトトギス、姫クレマチス

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2018年7月22日(日) 10時-14時 正午の茶事 花寄せの趣向で

京都は祇園祭の後祭の鉾の立つ中での茶事となりました。 寄付には今尾景年画伯の御うた短冊を掛けて。 初座 主客挨拶では、亭主はご連客への思いやりを。正客は寄付・露地・本席までの感動を、互いの働きを知るからこその心地よい問答となりました。 亭主・正客・詰ともに働きを学ぶ機会となりました。 懐石・初炭・主菓子を頂き、中立。席中を改めます。 水屋は軸を巻き上げ、豊かな花に心和ませながら、花寄せ準備。花台充分に湿し野花をたっぷり。文台に奉書と硯を仕度し、亭主は銅鑼を打ちます。 後座では、連客それぞれに花を入れ、執筆者は奉書に花・花入・客名を認めつつ、和やかで清々しい一座建立となりました。不明な点・疑問点を茶事の流れをくずさぬ思いやりの中、お尋ねに応え、学びを深める機会となりました。瓢樹ご当主西村様には祇園祭の格別のお料理と、器につきご解説を頂きました。老松 ご当主太田様には、趣向に寄せたお菓子をご創作頂きました。

 

御献立 懐石 瓢樹 

御向: 活鯛洗い・わさび・花ほしそ・芽しそ・いり酒正ゆ

御汁: 合わせ味そ仕立・さつま芋・白ずいき・辛子

御煮物: 清汁仕立・牡丹鱧・つる草・生椎茸・香柚

御焼物: すずき振り塩焼・黒ごま・加減酢

御強肴: 石垣小芋寒天よせ、ぜんまいさき青と胡麻あえ

御箸洗: 布仕立・じゅんさい・梅肉

御八寸: 枝豆・干しぐじ

 

御菓子:職菓子御調進所 老松 主菓子 ちごの餅  干菓子 面高(花慈茹)

御抹茶:小澤清風園

花:花長フローリスト 松明草(たいまつそう)・姫桧扇・水引草・木槿 2種・花茗荷・矢筈すすき・為朝百合・虎の尾・浜撫子・藤袴・小菊

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2018年6月24日(日) 10時-14時 朝茶事の趣向で
お集まりはお出掛けやすい時間帯の開始といたしました。初座では今尾景年画伯の蟹図を文机に開き、一重切りの花入に清涼感をお感じ頂けるよう、亭主、半東が心込め、たっぷりと水打ちした野花を生けご連客の迎付を致しました。炭をつぎ、朝茶事ならではの懐石へと進む中で、朝を迎える趣を感じられる光りの調整を考えて参りました。また今回主菓子は中立後、席を移し涼しくお召し上がり頂きました。後座では点前座に井口海仙宗匠お好みの八景棚を据え、続き薄茶を頂きながら、初座よりの亭主の働き、主客問答についてより学びを深める時間を過ごす事が出来ました。
瓢樹ご当主の西村様には、格別の食材を用いた朝茶事ならではのお料理と器についてご解説頂き、老松ご当主の太田様には、趣向に寄せたお菓子をご創作頂きました。

 

御献立 懐石 瓢樹 

御向: 干かます・糸かつお・煎酒正ゆ・紅・青芽じそ

御汁: 三州仕立   焼茄子・じゅんさい・粉山椒

御煮物: 清汁仕立  鯛振塩焼きめ・人参・軸三ツバ・蛇の目瓜・板わらび・香柚

御強肴: 玉子豆ふ・魚そうめん・すり柚・かけつゆ

御強肴: 打ち胡瓜・はも皮・三杯酢

御箸洗: なめこ・針茗荷

御八寸: 鮎柚菴干・焼き青唐辛子

御湯桶/ 御香物: 紀ノ川漬・芝漬・胡瓜・水茄子・西瓜

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松 主菓子 ひさご   干菓子 沙羅(夏椿)

御抹茶:小澤清風園

花:花長フローリスト 半夏生、水引草、谷渡り、穂先しもつけ草、しょう麻

床: 今尾景年 蟹図  煙草盆: 景年筆  つゆ草図

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

4月22日(日) 10時-14時 暁の茶事 

「暁の茶事」とは炉の時期の12月から2月にかけて、曙の前後に行われる茶事で、「残燈の茶事」とも称します。前夜より席中の短檠や行灯に火をともし、一旦火を消した後、初入前に火を灯し、有明の風情を思わせる室礼をたのしみます。手燭により夜咄の如く雁行にて初入した後、寄付での善哉を菓子として前茶をお召し上がり頂きました。初炭点前では、掛けられていた釜を水屋に下げて新たに井華水を満たし、濡れ釜を持ち出します。この濡れ釜の風情が、暁の茶事 第一の醍醐味です。寄付・外腰掛・露地・席中の解説を加えながら初座を進め、懐石半ばでは、暁光が射すような間合いの配慮などを学びました。

瓢樹ご当主の西村様には、格別の食材を用いたお料理やうつわについてご解説いただき、老松ご当主の太田様には、趣向に寄せた御菓子をご創作いただきました。

 

御献立 懐石 瓢樹

御膾:大根と人参紅白なます

御向: 活き鯛松皮・防風わさび・煎酒正ゆ

御汁: 合わせ味そ仕立・桜麸・たたき菜・からし

御煮物: 清汁仕立すくい海老・岩茸・、松葉三度・香柚

御焼物: 若鮎塩焼・蓼酢

御強肴: ふろふき大根赤味噌・白ずいき南京豆ごま和え

御箸洗:昆布仕立て・海藤花・梅肉

御八寸: 手長海老・一寸豆

ご飯・香物・御湯桶 

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松  主菓子 卯の花きんとん、干菓子 柳せんべい・蝶の琥珀寒

御抹茶:小澤清風園

花: 花長フローリスト かまつか、都忘れ 

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

 3月18日(日)10時-14時 利休忌の茶事 

茶祖 利休居士がその生涯を閉じられたのは、天正十九年二月二十八日。陽暦では四月二十一日あたりの春たけなわの頃と云われます。床には利休像の軸を掛け、経机に香炉など整えます。 点前座には竹台子に皆具を据えます。雲龍釜を掛け炭を置くと、釜は松風を伝え、幽かに揺れます。茶事の流れの中で花を手向け茶を供え 、残茶にて一同共に濃茶を喫し、襟を正して学びを深める機会となりました。瓢樹様には般若心経の水屋屏風等細やかな心遣い溢れるしつらえのほか、食材、調理、趣向まことに心入れ深い特別の精進料理をご用意のうえ、夫々についてご解説いただきました。また、老松ご当主の太田様には、利休が好んだ菜の花にちなむ菜種きんとんをご創作いただきました。みなさまのおかげさまをもちまして、利休の遺徳に席中、水屋共に感謝の1日となりました。

 

御献立 懐石 瓢樹

御汁: 合わせ味そ仕立・蓬麸・結び干瓢・落辛子

御向: 釜上ゆば・防風・生姜正ゆ

御煮物: 昆布焼・白豆ふ・しめじ・軸三つ葉

御焼物: 新筍山椒正ゆ焼・たたき木の女

御強肴: 豆ふひりょうす・えんどう豆・玉子

御強肴: ぜんまい・菜の花胡ま合え

御八寸: 大葉百合根赤みそ田楽・平め錦巻

ご飯・香物・御湯桶 

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松  主菓子 菜種きんとん、干菓子 桜印のせんべい・蝶の和三盆

御抹茶:小澤清風園

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2月18日(日)10時-14時 初点ての茶事 

旧暦正月三日、春の兆しに満ちた陽光のなか、本年の初点て式を迎えました。

本席軸には今尾景年筆の日本画軸を掛け、結び柳に淡路の水仙を生け、点前座にはめでた尽くしの[長板総荘り]にての初入となりました。

紅白奉書に炭を置き歳神への感謝の初炭点前。京都ならではの正月懐石にて祝い膳。西村社長より懐石のご解説も頂き、緊張のほぐれる千鳥の盃を交わす事ができました。宮中正月に頂きます花びら餅をご堪能頂いて中立。銅鑼にて後入、そして嶋台での濃茶。流れた炉中を湿し灰で浄め、薄茶をお楽しみ頂けます様、たっぷり炭をつぎ、釜には水を満々と注ぎました。ご連客様には寄付にての出会いより薄茶の頃には、正に旧知のごとく親しく和やかな一座建立頂けましたこと、水屋一同 感謝申し上げます。

瓢樹ご当主の西村様には心を込め、今は他では頂けぬ、京都ならではの正月懐石を調理頂きました。老松ご当主の太田様には宮中で用いられた花びら餅に似せた主菓子のご製作頂き、感動で頂きました。心より感謝申し上げます。

 

御献立 懐石 瓢樹

御膾:大根・人参なます・花かつお

御向: 甘鯛昆布〆 細作り・防風・わさび・煎酒正ゆ

御汁:白味そ仕立・千代呂喜(ちょろぎ)・小倉麩・祝粉(あおのり)

御煮物:清汁仕立・花びらしん丈・亀甲大根・色紙餅・鳥葛叩き・神馬草・鶯菜生・生椎茸・てまり麩・香柚

御焼物:炮烙にて鯛塩焼・加減酢

御強肴:梅仕立・土筆

御強肴: 手綱黄身寿司・千しゃとう味そ漬

御箸洗:海老芋含め煮・引き上げゆば・青身野菜

ご飯・香物・御湯桶                       

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松  主菓子 花びら餅 干菓子 絵馬煎餅

御抹茶:小澤清風園

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2017年12月3日(日)  15時-19時  夜咄しの茶事 

夜咄の茶事が催されるのは、夜長12月からの風情に富む時期に行われます。「ともしび」のおもてなしとして、露地では亭主と客は手燭の交換、人は明るさと共に雁行(雁が群をなし跳ぶ様子)いたします。茶室は夜咄の風情・決り事を許容した室礼と道具組にいたします。和蝋燭の炎はあたたかく、思いの外明るく 回りを包み込むように大きく揺らめきます。灯芯の煤けを箸で落とすと、命の再現の様に炎が高く揺輝き、茶室は時空を越える不思議な空間に趣きを変えます。今回の茶事では、夜咄ならではの空気感を皆様にお楽しみ頂きました。

「おもあい」(碗の薄茶を2、3人で頂くこと)では、お茶を点て、連客にお勧めし、触れること、感じることで茶事に込められたおもてなしについて、学びを深めました。瓢樹 ご当主西村様には、旬の食材を用いたぬくもりあるお献立をご提供のうえ、夫々についてご解説いただきました。また、老松ご当主の太田様には、灯りを包んだすてきな四極(しはつ)月のお菓子をご創作いただきました。

 

御献立 懐石 瓢樹

御膳:大根人参なます  花かつお

御向:百合根まんじゅう   大葉じそかけつゆ

御汁:合わせ味そ仕立・三色麩・結び若布

御煮物:甘鯛・木耳・銀杏・蕪むし・きくな・わさび

御焼物:鰆柚菴やき

御強肴:海老芋含め煮・引上ゆば・きざみ柚子

御強肴:女芋   焼田芹(せり)胡ま合え

御箸洗:昆布仕立・板うに・針生姜

ご飯・香物・御湯桶                       

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松  主菓子 四極、干菓子 雪輪・ヒイラギ

御抹茶:小澤清風園

和ろうそく:能登七尾 高澤ろうそく

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

瓢樹・捉月で行う口切の茶事 

毎年11月頃、その年の新茶を詰めた葉茶壺の封を切り、茶をいただく茶事を『口切の茶事』と申します。五月の八十八夜以降に新茶を摘み壺に詰め、ねかされ11月に届けられます。この時期は炉開きと重なり、茶人の正月ともいわれます。今回は、床に今尾景年筆  「松の画」を掛け、 壺を朱色の網で装い床荘をいたしました。初座では茶壺の蓋を切り開きますと 、茶室には茶事で頂く円熟の茶が香ります。口切茶事の約束の瓢(ひさご(瓢箪くり貫き乾燥))炭斗を用いた初炭では  利休七則「炭は湯の沸くように」炭を次いで参ります。本茶事の茶壺は、清風園ご当主の小澤様に正式な口切の形で茶を詰めて頂き 、封印、茶入日記をご準備下さいました。この茶壷をもちいて、口切り前・後で変わる飾り網や紐の結びについてなどの解説も添え 、皆様と学びを深めました。瓢樹 ご当主西村様より、祝のうつわとおめでたいお献立をご提供のうえ、夫々についてご解説いただきました。また、老松ご当主の太田様には、織部に寄せた主菓子とともに、京の紅葉を愉しむお干菓子をご創作いただきました。

 

2017年11月19日(日)懐石瓢樹 重要文化財茶室『捉月』にて

本床軸:今尾景年筆   旭日海浜波松画、花入:瓢樹什

 

御献立 懐石 瓢樹

御膳:大根人参なます  花かつお

御向:鯛昆布〆細作り  防風わさび   煎酒醤油

御汁:合わせ味そ仕立   小倉麩    結び干瓢   唐辛子

御煮物:蕪むし  甘鯛  百合根  木耳   銀杏   吉野葛薄あん   わさび

御焼物:献上鯛   加減酢

御強肴:海老芋含女煮  引上ゆば   キヌサヤ

御強肴:女芋   焼田芹(せり)胡ま合え

御箸洗:昆布仕立  海藤花   針の生姜

ご飯・香物・御湯桶                       

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松  主菓子 織部饅頭  干菓子 いちょう

銀杏 (瓢樹)

御抹茶及び壺の詰茶:小澤清風園

花材: どうだんツツジ・白侘助

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

瓢樹・捉月で行う 『名残の茶事』 

茶の湯では、十月は名残の季節、侘びの時期とも言われます。今回、本床には本茶室に所縁ある今尾景年筆による軸[鳥と紅葉の絵]を掛けて皆さまをお迎えいたしました。鉄風炉は中置とし、前瓦は赤 ・丸灰掻き上げの灰形で詫びた景色を、道具には 大事に使い込み 欠けたり 傷んだりした物に金接ぎを施し 、茶事の新な道具と致しました。また趣向として、後座では時代の花入を床に据え  ご連客お申し合わせで残花をたっぷりと活けて頂き、一座に陽の気が吹き込む様で和やかなものとなりました。主客送りの挨拶の後、花入に活けられた花は 退席の折り客自らが懐紙に包み下座に起きます。決められた事ではありませんが、これも日本人の謙虚さの表れでしょうか。

懐石では、瓢樹 西村様よりご解説いただきながら、代々に引き継がれた大切な器の数々にのせた名残ならではのお料理を皆様にお愉しみいただきました。老松ご当主 太田様には、主菓子栗きんとん[残心]の中心に淡い赤の餡をお使い頂き、正に見えぬ心に一同感嘆の声となりました。一座建立が皆さま方のお蔭と深謝申し上げます。

2017年10月15日(日)10時-14時 懐石瓢樹 重要文化財茶室『捉月』にて

御献立 懐石 瓢樹

[御向] 鯛昆布〆細作り・ 防風・わさび・煎酒正ゆ

[御汁] 焼茄子・結び干瓢・水辛子

[御煮物]清汁仕立・牡丹鱧・松茸・水菜・香柚

[御焼物]すずき黒胡ま塩焼き・加減酢

[御強肴]海老芋含め煮・引上げゆば・きざみ柚子

[御強肴]胡瓜・干椎茸あえまぜ

[御箸洗]昆布仕立・板わらび・針生姜

[御八寸]焼青唐辛子糸がきかつお・スモークサーモン黄身寿司

[御飯・香物・御湯桶]

[御菓子] 有職菓子御調進所 老松  主菓子 残心、干菓子   稲穂    とんぼ

[花材]  残花、 [花入]  宗全籠 唐物写し   瓢樹所蔵

 

 弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

清華亭で行う基本の茶事『重陽の茶事』

中国に始まる五節供のひとつ重陽、その昔 朝廷も出席する会が催されておりました。 京都では、朝夕の気温差に葉や花に夜露が溜まります。宮中ではそんな時期、菊の花に綿を着せて菊の香りや露を移し、その綿で体を拭い長寿を願っていたそうです。本茶事では、初座床に「清秋竹露深」後座 室礼菊の着せ綿を用いました。初座での禅語を受け後座床に 黄・白・赤の三色の菊それぞれに  三色の着せ綿を。また老松ご当主 太田様に主菓子ムラサキシキブをご提案頂き、主客ともに平安王朝へと想い馳せる、豊かで和やかな学びの時を建立いたしました。瓢樹ご当主の西村様には、実りの季節の幸を懐石のお献立にご考案頂き、ご連客へのお料理のご解説も賜りました。

 

9月24日(日)10時-13時 清浄華院 清華亭にて

御献立 懐石 瓢樹

御向  鯛昆布〆細作り ・菊花  ・山葵・煎酒正油

御汁 四方焼豆ふ・五分きくな・落し辛子

御煮物 清汁仕立・萩花しん丈・松茸・若水菜・柚子

御強肴 海老芋含め煮・引上ゆば・糸がきかつお

御焼物 秋鮭・柚菴やき

御箸洗 昆布仕立・海藤花・梅肉

ご飯・香物・御湯桶

御菓子 有職菓子御調進所 老松   主菓子 紫式部 、干菓子  菊・葉

花材 菊三種(赤・黄・白)着せ綿にして 

花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

軸  [清風竹露深]黄梅院 小林太玄老師

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

瓢樹・捉月で行う特別茶事 『涼味の茶事』 

京都の八月は晩涼の季節となり 、無形文化財となった地蔵盆の季節。地蔵盆では六道に住む者 何者の願いをも 叶えるとされ 、子供達の成長と幸せを願い、 巴の落雁を頂きます。8月20日(日)の茶事では、京都での涼をお楽しみ頂けるよう、様々な趣向を凝らしたおもてなしで皆様をお迎えいたしました。

本床の軸では、本茶室ゆかりの日本画家 今尾景年の養嗣子である今尾景祥 の滝図をご覧いただくとともに、瓢樹ご当主西村様より、この時節の京都ならではのお料理とうつわをご紹介いただきました。また、老松ご当主 太田様ご考案の、裏千家朔日の菓子をアレンジした涼しげな主菓子や、軸に寄せた滝と瓢のお干菓子をもって、一座建立を和やかに学びあいました。

 

8月20日(日)10時-14時 懐石瓢樹 捉月にて

御献立 懐石 瓢樹

御向  干ぐじ  ・糸かつお  ・防風  ・かけ醤油

御汁  合わせ味噌仕立・赤がち・四方焼豆ふ・結び若布・ときからし

御煮物  清汁仕立・牡丹鱧   ・浜ちしゃ ・生椎茸・梅肉

御焼物  加茂茄子・鳥味そ田楽・黒胡ま

御箸洗  昆布仕立・海藤花・針生姜

御強肴 新小芋・引上ゆば・海老煮付・すり柚子

御強肴 線打ち胡瓜・干椎茸もどし煮 あえまぜ

御八寸 鯛大徳寺納豆巻・枝豆松葉さし

ご飯・香ノ物 御湯桶   

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松   主菓子 晩夏 、干菓子  滝・瓢

花材 山シャクヤク 花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

酷暑の灰形

灰形には、季節、風炉の素材や形、そして風炉と釜の相性等により、様々な種類があります。本来、ニ文字で作られる紅白二枚前土器(まえかわら)ですが、 本茶事が 京都五山送り火や地蔵盆の頃と重なり、様々な見えぬものをお送りする習わしを心に留め、名残の頃に用いられる向山の景色を取り込みました。

瓢樹・捉月で行う特別茶事 『水無月の茶事』 

梅雨の季節に育まれた宇治の美味しい茶と、瓢樹(旧今尾景年邸)内の井戸より授かる名水をもって皆様をお迎えいたしました。本会より公開された茶庭へ重要文化財の門を通り由緒ある飛石をひとつひとつ踏みしめお進み頂き、初座では責紐で釜蓋を縛り懐石・初炭。後入では釣瓶にしめ縄・御幣を結び名水点から濃茶 そして後炭の後、薄茶でゆるりとした時間を共に致しました。

 

6月18日(日)10時-14時 懐石瓢樹 捉月にて

御献立 懐石 瓢樹

御膳 大根人参なます、

御向付 ぐじ細造り、

御汁 四方焼豆腐、結び若布、水辛子

御煮物 鱧、つる菜、椎茸、梅肉

御焼物 鱸黒ゴマ焼

御強肴 新小芋、引上げ湯葉、絹さや、すり柚子、

御強肴 白ずいき、南京豆和え

御箸洗い 順才、針生姜、

御八寸 穴子八幡巻、枝豆松葉、

ご飯・香の物 御湯桶

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松   主菓子 沙羅 、干菓子  雨の景色

抹茶  濃茶 銘「永」 宇治 利招園茶舗 

花   山紫陽花・鉄線・釣花・下野草

 

弊会へのご理解と多大なお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

清華亭で行う基本の茶事『初風炉の茶事』 

風炉には道安・眉・鬼面・板等々の風炉がありますが、今回は鬼面風炉に寄せて灰型を整えた初風炉の茶事をおこないました。待合には春日大社拝領の扇を、床には[青山緑水]墨跡、室礼の風炉、釜の拝見し、主客問答の進め方を学びました。瓢樹 西村社長の心込めての初風炉祝の懐石をいただき、初炭点前では、今回の風炉とその灰型の話、炭のつぎ方の学び、座掃きをいたしました。主菓子には老松太田様お心入れの拝領印の葵餅を頂戴して中立、後座の床には初風炉から始まる野の花を、亭主みずみずしく活けられました。大津袋の点前で濃茶練りあげてご来客一同様に、また薄茶点前では老松製斎王代にちなんだ干菓子を頂戴し、茶とのご縁話に花が咲き、待合での出逢いを経て、主客一段と寛ぎ和やかに後座の建立となりました。

 

5月21日(日)10時-13時 清浄華院 清華亭にて

御献立 懐石 瓢樹

御膳 大根・人参・干し柿なます花かつお

御向  鯛(天然)昆布〆細作り・穂じそ・わさび・煎酒醤油

御汁  合わせ味そ仕立・南禅寺麩・小豆・水からし

御煮物清汁仕立・油女葛打ち・丁子麩・じゅんさい・香柚

御焼物  甘鯛塩やき 加減酢

御強肴  新小芋含め煮・引上ゆば   ・キヌサヤ・すり柚子

御強肴  白ずいき南京豆

御箸洗  昆布仕立・水前寺のり・針生姜

御八寸  川海老素揚げ・枝豆松橋さし

ご飯・香物 御湯桶

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松 

主菓子 葵餅(葵の拝領印) 、 干菓子 せんべい(水の焼印)・青楓 

花   野花(河原撫子・木苺・どくだみ・すすき   他五種)

 

弊会へのご理解と多大なお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

2016年度

清華亭で行う基本の茶事 『利休忌の茶事』 

寄付の床に村田珠光筆[山水画(写)]の軸。桜の名所平野神社の桜湯、お召し上がりの上、外腰掛けにお進み頂きました。亭主露地にて迎付け。ころ合いをみて[にじり口]より初座へ。本床には利休忌にちなんだ床荘。軸は利休像に辞世の画賛、香炉に香焚き、菓子供え、花入は連客様の数を置き、主客挨拶の後に利休忌について読み説きながら、時期の花を盛った花台持ち出し床に荘られた花入に、ご連客一同により利休居士への感謝の花寄せ致しました。

瓢樹様の利休忌に寄せた心のこもる懐石を頂き、瓢樹西村社長よりお献立ご説明と、利休忌の為ご用意頂いた器についてのお話をお聞きし、続いて[菜種きんとん]老松特製を満喫して、中立となりました。銅鑼を打ち[後入]。台天目にて利休居士へ茶を奉り一同静かに合掌。茶の道の学び深める今に一座心合わせて感謝の席を建立。引続き一碗の濃茶をともに頂き、薄茶では美しい干菓子を楽しみながら語らい合いました。

茶事は心の映るもの、亭主・半東・正客・詰・ご連絡の役目をお務め頂きました皆々様の暖かさに満ちた一座となりました事、深謝申し上げます。

 

2017年3月19日(日)10時-13時 清浄華院 清華亭にて

御献立 懐石 瓢樹

御向   大徳寺麩・防風・土生姜正ゆ

御汁  色紙蓬麩・結び干瓢・和辛子

御煮物  清汁仕立・東寺湯葉包(木耳・車海老・百合根・銀杏)早わらび・生椎茸・香柚

御焼物  春鮭木のめ焼

御強肴   新筍土佐煮・東波豆腐・盛木のめ

御強肴   竹の子・こんにゃく・赤貝木のめ和え

御箸洗  昆布仕立・三月大根・梅肉

御八寸 手長海老・空豆

ご飯・香物 お湯桶   

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松

主菓子  菜種きんとん、干菓子  おぼろ煎餅・桜 老松製

花寄せの花  きぶし・雪柳・こでまり・山ユリ・撫子・藪つばき・加茂白椿・菜の花

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へ心より深謝申し上げます。

瓢樹・捉月で行う特別茶事 『初点て式を祝う』

新春のよろこびを祝う本年初茶事は古代中国の風習に起源をもつ、かすかに芽ぐんだ柳・清らかな加茂白椿を共に活け初点てにふさわしい花の出逢いで床荘り、点前座には春待ち棚を据えての迎え付け。三方(炭台)の紅白奉書に炭を置き、歳神への感謝を込めての初炭点前。めでた尽くしの祝いの懐石で千鳥の盃酌み交わし学びと和みの一座おたのしみ頂き、その後 松風聴こえる席中で宮中正月に用いられた花びら餅ご堪能頂きました。銅鑼にて後入りの後、濃茶。後炭では流れたら炉中の趣を浄め、薄茶でお寛ぎ頂けるようたっぷり炭をつぎ、釜にも水次いたしました。薄茶席は一同旧知の如く和やかな一座建立となり、名残を惜しんでのお見送りとなりました。

瓢樹西村社長より、各々にお配り頂いた手書き献立を拝見しながら、季節と献立の材料組合せ・調理のコツ解説・器の話等、普段は聞けぬ興味深く拝聴致しました。老松太田様には、宮中で用いられた花びら餅に似せた主菓子ご製作頂き、感動の花びら餅戴きました。御座での干菓子の取り合わせに感謝申し上げます。

 

2017年2月19日 10時から14時 瓢樹・重要文化財茶室『捉月』にて

御献立 懐石 瓢樹

御向 平女昆布〆細作ります・防風・わさび・煎り酒正ゆ

御汁 紅白結び麩・黒豆・唐辛子

御煮物 清汁仕立・甘鯛道明寺むし・亀甲大根・日の出人参・生椎茸・神馬草・てまり麩・きくな・きくな香柚

御焼物 鰆柚菴やく(菜種焼)

御強肴二種 海老芋含め煮・引き上げゆば・盛木のめ、芽いも芹ごま和え

御箸洗 昆布仕立・松の実・梅肉

御八寸 白魚白扇焼揚げ・菜の花からし合え

御湯桶 ご飯、香の物

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松

主菓子  花びら餅、干菓子  松葉・お煎餅 

花 結びやなぎ・ぼけ・加茂白椿

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました 皆様へこころより深謝申し上げます。

瓢樹・捉月で行う特別茶事 『口切の茶事』

2016年12月4日(日)・5日(月)10時-14時 瓢樹・重要文化財茶室『捉月』にて

御献立 懐石 瓢樹

御膳 大根・人参・干し なます花かつお

御向 鯛平作り昆布〆 防風・わさび 煎酒正ゆ

御汁 合わせ味そ仕立 三色麩・小豆・水辛子

御煮物 蕪むし 甘鯛・百合根・吉野葛あん・生姜

御焼物 鰆柚菴やき

御預鉢 海老芋含め煮・引上ゆば・きぬ莢(さや) きざみ柚子

御強肴 め芋ごま和え

御箸洗 昆布仕立 干この子 針生姜

御八寸 からすみ・干ししゃとう味そ漬

ご飯・香ノ物 御湯桶

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松

主菓子:亥の子餅  干菓子 :紅葉・松葉・松ぼっくり・ 銀杏 の吹き寄せ 

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

清華亭で行う基本の茶事 『口切の茶事』 

2016年11月20日(日)10時-13時 清浄華院 清華亭にて

御献立 懐石 瓢樹
御向   鯛平作り・昆布〆・防風・わさび 煎酒正ゆ

御汁   合わせ味そ仕立  紅白結び麩・小豆・唐辛子

御煮物  蕪むし・甘鯛・百合根・木茸・銀杏 吉野葛あん 山葵

御焼物  鰆柚菴焼き

預鉢  海老芋含め煮・引上げゆば・キヌサヤ

御強肴  め芋焼き・胡麻和え

御箸洗  昆布仕立  水前寺のり・針生姜

御八寸  平目・サーモン 博多押 塩いり銀杏

御湯桶  ご飯・香物

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松

主菓子:亥の子餅  干菓子 :紅葉・松葉・松ぼっくり・ 銀杏 の吹き寄せ 

 

弊会へのご理解とお力添えを賜りました皆様へこころより深謝申し上げます。

 瓢樹・捉月で行う特別茶事『名残の茶事』
茶壺に詰めたお茶は11月の口切りから1年を通して頂くため、神無月は残茶の名残を惜しむ季節でもあります。侘びの季節の室礼として、寄付きの軸は細川護貞筆[山水画賛]写しを掛けお迎えし、本軸には、徳与湖山美]黄檗第五十七代管長筆を、また侘びた道具組、杉大板を使って中置きで進めて参りました。初入にて瓢樹西村様より、重要文化財である茶室『捉月』の由緒についてご説明いただいた後、時節ならではの食材を丁寧に用いた心と体にしみる美味しいく御懐石を頂戴し、千鳥の盃交わしつつ和やかな一時となりました。後入は濃茶、後炭、薄茶と進め、会員の方に亭主、半東、 正客、詰もお務め頂き、お役目つつがなくお務め頂けました。学び多き茶事となりました事、ご参加の皆様に心より感謝申し上げます。弊会へのご理解と多大なお力添え賜りました 瓢樹西村様、老松 太田様へ深謝申し上げます。

 

2016年10月9日(日)10時-14時 瓢樹・捉月で行う特別茶事『名残の茶事』

御献立 懐石 瓢樹

御膳:大根人参なます 花かつお

御向:すずき焼き〆作り 花しそ わさび 煎酒正ゆ

御汁:合せ味そ仕  色紙南瓜 結び干瓢 水からし

御煮物:清汁仕立  鱧葛打ち 早松 つる菜 梅肉

御焼物 :加茂茄子田楽

御強肴 :小芋含め煮  引上ゆば 香柚

御強肴 :胡瓜 干椎茸あえまぜ

御箸洗 :昆布仕立 海藤花(かいとうか 蛸の卵)  針茗荷

御八寸 :枝豆松葉さし 手長海老

ご飯 香物 御湯桶

 

御菓子 有職菓子御調進所 老松

主菓子:丹波路  干菓子 :松ぼっくり 銀杏  

花材:薮ノ内の飾付けで)  サンザシ 孔雀草 二輪菊 木苺 リコリス

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

日本の香りあれこれ 講話の集い

香は茶の湯にとって欠かせないもののひとつです。炭点前では香を焚き茶室と精神を清め、また七事式のひとつ、且座の式では聞香が組み込まれています。夫々の茶席、また炉と風炉など季節に沿う香を用いることで、亭主は客をもてなします。飛鳥時代の仏教伝来とともに日本にもたらされた香は、焚くことで身の穢れを祓うとともに仏前への供香として用いられていましたが、平安時代に入り貴族のあいだで現代の練香にあたる薫物が広まり、「薫物合わせ」という遊芸文化もあらわれます。そして室町時代より茶の湯にも取り入れられ、香木の香りに精神を深めた「香道」を確立するまでに至りました。

本講座では、江戸明和期ご創業の「山田松香木店」山田洋平専務をお迎えし、日頃拝見できない資料を交えたお香に関する丁寧なご解説のほか、貴重な香木の聞香も体験させていただきました。

 

ご講話内容:先ず原木について、東南アジア諸国で、ジンチョウゲ科の樹木が、ダメージ部に樹脂を分泌・沈着し、数百年の年月を経て、沈香、伽羅と言った名香木になる由来を、伽羅の原木を拝見しながら、ご解説頂きました。つづいて、仏教とともに伝来し、鑑真和上による練香の製法伝授や平安貴族の薫物流行を経て、室町幕府足利義政公は書院造の東山山荘(現在慈照寺銀閣)で風流三昧、茶の湯、立花とともに、香室「弄清亭」で、三条西実隆(香道・御家流の祖)や志野宗信(志野流の祖)等と聞香を日々楽しまれ、その後香道として発展したこと。やがて元禄時代には「組香」「源氏香」が流行し、日本の伝統文化として親しまれるようになったことなど、深く歴史を読み解きながら、大変丁寧にお話しくださいました。

さらには、実際に参加者全員、伽羅・沈香の三種の香木を聞香し、自然の中で永い年月をかけて秘められた、貴重で奥深い香りを楽しませていただきながら、一期一会のひと時を過ごしました。

 

2016年9月18(日)10時から12時半 清浄華院 小方丈にて

講師:山田松香木店 山田洋平専務

菓子:主菓子 須磨の秋 焼き印  源氏香・須磨の焼き印

    干菓子 せんべい 梅 / 松 (和三盆) 有職菓子御調進所 老松

花材: 矢筈すすき・木槿むくげ・桜たで

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

なちやで行う 『祇園会の茶事』

祇園祭 山鉾巡行当日の本席では、皆様のご無事への祓いとして、寄付 待合いを「御榊と弊・粽」の室礼でお迎えし、本床には「瀧  直下三千丈」、祇園会の雄大な歴史の中のこの一期一会に感謝し、李白「廬山の瀑布を望む」の一節を掛けさせて頂きました。寄付椅子席にてベネチアングラスでの冷緑茶お召し上がりの後 腰掛けへ。初座では瓢樹様による心尽くしの祇園祭に因んだ豊かな食材での懐石と初炭点前、後座はつづき薄といたし、会員の方に亭主をお務めいただきながら、和やかな一座建立となりました。

 

日時:7月17日(日)10時-13時 なちやで行う 『祇園会の茶事』 

御懐石: 懐石 瓢樹

御膳  大根・人参なます

御向  干ぐじ目割  防風・糸かきかつお・割だし正ゆ

汁  合わせ味そ仕立 四方焼き富ふ  焼茄子

御煮物  清汁仕立  牡丹鱧  生椎茸  つるな  梅肉

御焼物  すずき切黒ごま 振り塩やき加減酢

御強肴  新小芋・引上ゆば・海老煮付け・すり柚

御箸洗  昆布仕立じゅんさい 針生姜

御八寸  スモークサーモン平作り  焼青唐辛子

ご飯・香物 お湯桶 

 

御菓子:有職菓子御調進所 老松

主菓子:祇園祭神紋 麩の焼 干菓子:水せんべい・セキチク 

花材:ヒオウギ

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

帛紗のお話し 講話の集い

茶道具を拭き清める帛紗は、現在、八寸八分×九寸三分(曲尺)が利休形とされ、紫や緋色等の塩瀬が用いられる場面が多いものの、本来は大変色彩豊かで、より自由に愛用されてきたものです。本講座では、京都西陣で正徳二年(一七一二年)にご創業以来、多くの茶人に愛され、現在も日本唯一の茶道帛紗専門店として、日本伝統文化を大切に受け継いでおられる北村徳齋帛紗店のご当主 北村徳齋様をお迎えいたしました。裂地について、金襴・錦・純子・紹巴等、それぞれの糸や織り、文様に関するご解説とともに、ご持参下さった数十点もの古帛紗に直接触れることで、多様な質感を体感させていただきました。また、時代とともに移った好まれる色柄等、帛紗にまつわる様々なお話しを伺いました。茶箱(月点前)では、北村徳齋様の古帛紗を実際に使わせて頂き、其々の裂地についてさらに学びを深め、たいへん実り多き会となりました。

 

2016年6月26日(日)10時から12時半 清浄華院 小方丈にて

講師:北村徳齋先生 (北村徳齋帛紗店 ご当主)

主菓子:四葩のはな 干菓子:撫子・流水 有職菓子御調進所 老松

花材:露草・萩・蔓 

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

茶室捉月で行う特別茶事1 

京都の料亭 懐石瓢樹のお茶室「捉月」にて、ともに茶の湯の学びを深める茶事を行いました。明治の日本画家・今尾景年邸宅の庭内に建てられた本茶室は、大正三年に大徳寺 三玄院の松雲老師より「捉月」と命名され、床柱を大正天皇より下賜された重要文化財です。

茶事は葵祭によせて、待合にフトイと菖蒲の生花にてのご連客様をお迎えし、

本床には賀茂神社神紋の二葉葵の由来とされる別雷神の故郷・御形山の山水画を。葵祭にちなんだ食材による藪之内茶懐石をいただき、瓢樹ご当主西村様より薮内流と他流派との懐石における相違点など、丁寧にご解説頂きました。初風炉での初炭、後入のお濃茶は庭のせせらぎの清々しさに包まれての一碗、後炭を済ませ薄茶は和やかに長年の友集うごとき席となりました。

 

2016年5月15日(日)10時-14時 懐石瓢樹 茶室捉月にて

藪内流御献立 (葵祭にちなんで)

御向   鯛平作り昆布〆 花穂じそ 山葵  煎酒醤油 合わせ味そ仕立

御汁  蓬麩(色紙切り)結び若布  和辛子

御煮物   澄汁仕立  牡丹鱧  生椎茸  つるな  管牛蒡 結び板うに  香柚

御焼物  油め山椒正ゆ焼  たたき木のめ

お箸洗  昆布仕立  新じゅんさい  梅肉

お八寸  紅白博多押 川海老素揚げ  枝豆松葉さし

御強肴  新小芋  引上湯葉  盛木のめ

御強肴  白ずいき 南京豆  ごま和え

ご飯 お香物  御湯桶

 

主菓子 草の露、干菓子 双葉葵煎餅・水紋 有職菓子御調進所 老松

花材 姫リョウブ、山ゆり 花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

上巳の茶事

古来、中国では旧暦3月3日は水辺で禊を行った事から、宮廷では[曲水の宴]が行われる様になり、後に人形(紙)を流し穢れを払う風習から、今の雛の節句として広まりました。この度の上巳の茶事では、寄付の床に折紙の雛を飾り付け、風炉先には万葉集「巨勢山(こせやま)の つらつら椿 つらつらに…」のうた。

春風駘蕩の室礼にて 静寂の初炭、瓢樹様の雛の祝に心込めた御懐石を頂き、千鳥の盃を交わし亭主とご来客様の和みの時をお楽しみ頂きました。花の装いの老松様特製の主菓子を、清めの華水で濃茶練り共に分かち、薄茶は一坐のご縁に感謝する席となりました。

 

2016年4月2日(土)・3日(日)10時-13時  清浄華院 清華亭小方丈にて

御懐石  懐石 瓢樹

御向  桜鯛昆布〆・細作りあられ防風・わさび・煎酒正ゆ

御汁 合わせ味噌仕立・色紙蓬麩・結ひ芽芋

御煮物  清汁仕立・甘鯛道明寺もち・生椎茸・つる菜・柚子

御焼物  春鰆柚菴焼き

御預鉢  新筍土佐煮・引上ゆば・早わらび・盛木の芽

御箸洗  昆布仕立・土筆・梅肉

御八寸  菜の花辛子醤油浸し・白魚白扇揚げ・花びら百合根

ご飯 香物

御湯桶

 

主菓子 きんとん、干菓子 ぼんぼり煎餅・蝶 有職菓子御調進所 老松

花材 山吹・菜の花・踊り子草

軸  花開萬国春  黄檗山 萬福寺  五十七代村瀬老師筆

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

2015年度

菓子からみた上巳の節句 講話の集い 

太田先生ご講話内容: 雛祭―西王母と草餅の視点から―

西王母(中国道教の最高位の女神)の聖誕祭である蟠桃会古代中国で上巳に水辺で禊を行う曲水の宴といった旧暦3月3日に行われる風習、中国清明節(三月節、太陽暦4月4日頃)に由来する草餅について。また、これらが奈良時代以降日本に伝わり、どのように日本の風習と結びついたか、菓祖神「田道間守」について等、古代から現代に至る、中国・韓国・日本各地の菓子の数々について、大変丁寧且つ愉しくご講話を頂きました。ご講話後、老松ご考案の主菓子「草の春」を賞味しながら、薄茶点前を頂いて、一期一会のひと時を過ごしました。

2016年3月19日(土)10時-12時30分  清浄華院 小方丈にて

講師:太田達先生 (公益財団法人有斐斎弘道館 代表理事・工学博士・元有職菓子御調進所老松主人) 

菓子 主菓子…草の春 有職菓子御調進所 老松

花材 黒目柳・椿

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

茶事 初釜を祝う 

厳冬の陽歴一月、床に蓬莱山画、花入に結び柳の強い生命力の陽を頂き、 希望に満ちた新年の室礼にて皆様をお迎えいたしました。能勢菊炭を用いた初炭点前、瓢樹様の丹精込こもる華やかな点心、古来の迎春菓である菱葩餅にならった老松様特製の花びら餅、早朝汲み上げた清めの華水により嶋台で練り上げた濃茶を共にわかち、感謝込めた一碗の薄茶までお愉しみいただきました。初点てもご体験いただくなど寿ぎと和みの席となりました。当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

 

2016年1月31日(日) 10時-13時 清浄華院内 小方丈にて

初釜縁高盛り点心:懐石 瓢樹

御膳  大根・人参・干柿なます 花かつお

御三種肴  交田作り・黒豆 友 松葉さし 子持ち昆布

御向  鯛昆布〆細作 防風  いりさけときわさび

お雑煮  清汁仕立  花びらしん丈  亀甲大根 丸餅 神馬草 日ノ出人参  鴨葛打ち 生椎茸 手まり麩 鴬な 松葉柚

点心 扇面型物相御赤飯 塩昆布  海老入玉子扇面松葉  海老芋含め煮  車海老煮付  巻鳴門あなご  手綱黄身寿し 矢羽根からすみ  干しゃとう味噌漬

 

菓子 主菓子…花びら餅   干菓子…松葉 結 有職菓子御調進所 老松

花材  結び柳  水仙 花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

口切の茶事

十一月は茶人の正月。炉を開き、初夏に摘まれた新茶を詰めた茶壺の封を切ります。この茶の湯の大切な行事を通じて基本の茶事を学びます。

中国へ渡った数々の仏教修行僧により仙薬として日本へもたらされた茶の種は、以来、毎年新たな芽吹きを生み、”茶”という日本人にとって欠かせぬ潤いの源となっています。この度の口切の茶事では、床飾りの茶壺口切りの作法で濃茶・薄茶取り出し、懐石の後に連客あい和して濃茶、三畳台目席にて薄茶頂き、皆様とともに一陽来復の茶の新年をお祝いいたしました。

 

2015年11月22日(日)・23日(祝) 10時-13時 清浄華院内 清華亭にて

口切の懐石:懐石 瓢樹

22日のお献立

お向  鯛昆布〆細作り・防風わさび・いり酒正ゆ

お汁  色紙蕪・小豆・水からし

お煮物  清汁仕立・すくい海老・岩茸・きくな・松葉柚子

お焼物  鮭柚菴漬焼き

御箸洗  昆布仕立・松の実・梅肉

御八寸  紅白博多押・干しゃとう味そ漬

御強肴  海老芋含め煮・引上ゆば・糸がきかつお

ご飯・香ノ物

御湯桶

 

11月23日お献立

御向  平め細作り・防風わさび・いりざけ正ゆ

御汁  合せ味そ仕立・色紙蕪小豆・落辛子

御煮物  蕪むし薄葛あんかけ甘鯛・百合根・三度豆

御焼物  鰆柚菴漬やき

お預け鉢  海老芋含め煮・引上ゆば・すり柚

御箸洗  水前寺のり・針生姜

御八寸  かに身錦巻・くわい白扇揚げ

ご飯・香ノ物

 

菓子:有職菓子御調進所 老松

主菓子 亥の子餅 、干菓子 紅葉のすはま

濃茶  鶴の声、 薄茶  千代の昔 竹村玉翠園本舗

花材:みずき、白玉椿 花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

茶の湯炭の集い

茶事のお点前の前には、風炉や炉に炭をつぎ足す炭点前があります。客を招きお茶の前に炭を直すものを初炭、その後 濃茶を経て、薄茶をたてる前に炭をつぎ足すことを後炭といいます。茶の湯が始まった当初に亭主の「裏の仕事」であった炭の所作は、千利休により客前で行う重要な点前として位置づけられるようになりました。 切り口が菊の花のように美しく、菊炭と称される茶の湯炭にはクヌギが用いられ、大阪府の「池田炭」や千葉県の「佐倉炭」がよく知られています。今回は、後継者不足等により存続が危ぶまれる池田炭(能勢菊炭)の伝統的な炭焼き技術を継承するとともに、クヌギ林の再生にもご尽力を注がれている、能勢菊炭の炭焼き師 小谷義隆先生をお招きいたしました。日頃、お茶の席にて使わせていただいている炭の奥深い背景について、匠より直々にご講和いただきました。

 

小谷様ご講話内容:

豊臣秀吉が催した茶会でその美しさを称えた池田炭の長きにわたる歴史や菊炭の7条件、そして10月から翌年5月まで、100度を超す熱さのなかでも妥協を許さず丹念に繰り返される製炭工程について、スライドを交えて丁寧にご解説いただきました。日本各地の風土によって生まれた豊かな産物のひとつであり、先代達によって今日まで受け継がれた日本の美・感性が集約された能勢菊炭の魅力を、感謝の念とともに深く触れる機会となりました。また、薄茶席では、小谷先生が丹精込めて作られた能勢菊炭を用い、火力・火色・香り・音・灰の景色を実際に体験いたしました。

2015年10月11日(日)10時-12時 清浄華院内 清華亭にて

菓子:有職菓子御調進所 老松

主菓子 栗きんとん みのり 、干菓子 稲穂・鳴子 

花材:水引草、姫芙蓉、露草

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

盛夏の茶事

 京都では、毎年7月1日(吉符入)から31日(疫神社夏越祭)まで、1ヶ月にわたって祇園祭が行われています。貞観11年(869)、京洛で疫病が流行した折に牛頭天王(ごずてんのう)のたたりであるとして祇園社を信仰し、病魔退散を祈願するため日本全国の国の数に準じて66本の鉾をつくらせたそうです。それを神泉苑(中京区御池通大宮)へおくり、悪疫を封じ込む御霊会をおこなったのがはじまりであると伝えられています。のちに衹園社の興隆とともに、"衹園御霊会"とよばれ、略して衹園会とよばれるようになりました。前祭を17日に終え24日の後祭の宵山を控える時節柄、今回は祇園会にまつわる室礼でお迎えいたしました。正午の茶事の流れで、ご参加の中から亭主、半東、正客、詰、中正客、詰と役割を決め、其々のお役目を確認しながら茶事を進めて参りました。千鳥の盃も杯を酌み交わす機会となり、役割を果す中で其々の動きも分かり合えたかと思います。

小方丈にて:寄付 月鉾の扇/本席  初座-懐石・初炭・主菓子/中立/後座 濃茶

茶室にて:薄茶  祇園祭りの趣向の水点て

 

2015年7月19日(日)10時-13  清浄華院内 清華亭にて

春の懐石 懐石 瓢樹

御向 干ぐじ・花穂じそ・糸がきかつお・割出し正ゆ

御汁 合わせ味噌(赤勝ち)・細切南京・小豆

御煮物 清汁仕立 牡丹鱧・つる菜・生椎茸・香柚

御焼物 すずき黒ごま振塩やき・蓼酢

御強肴 新小芋ふくめ煮・引上げゆば・巻あなご・すり柚

御箸洗 昆布仕立・じゅんさい・梅肉

御八寸 手長海老・枝豆松葉さし

御飯 ・ 御香物

 

菓子:有職菓子御調進所 老松

主菓子 葛焼き 、干菓子 山もも・祇園祭焼印せんべい 

花材:祇園守

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

濃茶・薄茶の集い

茶事では、濃茶席と薄茶席の2種類があり、濃茶が最も大切なもてなしとされています。濃茶と薄茶とが明確に分離したのは16世紀で、当時、濃茶は1人一服ずつに練っていました。千利休が1586年頃になって数人で飲み回すことを考え、この正客から末座の客までの連客による飲み回しを「吸茶」といい、その後はこの方法が習いとなっています。濃茶は「点てる」ではなく「練る」と表すように、色も味も濃厚になるため、チャノキの古木でやわらかく熟した若芽のみから製する上質な抹茶を用います。一方の薄茶は若木の新芽を製するもので元々は濃茶用の葉茶を紙の袋に入れて茶壷の中に納める際、その周囲の隙間を埋めるために用いた「詰茶(つめちゃ)」と呼ばれる一段品質の低い茶葉だったそうです。天正のころ、濃茶を練ることが真の茶とされていましたが、『山上宗二記』のなかに「薄茶を建てるが専一也。是を真の茶と云う。世間に真の茶を濃茶と云うは非也。」とあり、利休は侘び茶における真の茶は薄茶を点てることとしたといわれています。

今回は、在原業平の『唐衣きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる旅をしぞおもふ』や伊勢物語 の『東の方へ友とする人 ひとりふたり いざなひていきけり 三河国八橋と言うところにいたりけるに その川のほとりに燕子花(かきつばた)いとおもしろく咲きけるを見て 木のかげにいて「かきつばた」と五文字の句のかしらにすえて 旅の心をよまむとて よめむ』をテーマに室礼し、真の茶について学びを深める一会をお楽しみいただきました。

 

2015年5月 清浄華院内 清華亭にて

濃茶 長松の昔、薄茶 浮船(3月20日初摘み新茶)、敬の白  柳桜園

菓子:主菓子 唐衣、干菓子 せんべい水・青楓 有職菓子御調進所 老松

花材:リョウブ

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

春懐石の集い

茶の湯における「懐石」とは、正式な茶事の折に亭主が来客をもてなす料理をいいますが、「懐石」称されるようになったのは江戸時代以降のことです。

利休時代の茶会記では「振舞(ふるまい)」と称され、時に「仕立」とも「料理」とも書かれており、 室町中期には茶事のことを「数寄(すき)」と言って、茶会は「数寄」(茶事)と「振舞」(食事) から成り立っていました。江戸元禄以降、禅寺の修行僧が冬の寒さや空腹をしのぐために着物の懐 に温石あるいは薬石を入れていたという伝承に基づき、「懐中の温石でお腹を温める程度の軽い食事」という意味を込めて「懐石」と呼ばれるようになりました。ですので本来は一汁三菜を基本とする きわめて質素な食事です。「もてなし」の心が やがて手間をかけることに繋がり、現在では より美しく洗練された料理となった この懐石について、京都の料亭 「懐石 瓢樹」のご当主 西村様より、当日いただく春懐石の御献立に関するご説明も交えて、お話しを伺いました。

 

西村様ご講話内容:

長年薮之内流お家元の茶事にて懐石をご担当なさっておられるご経験豊かな「懐石 瓢樹」ご主人の西村様より、料理の技術や素材に関するご説明をはじめ、どのような配慮や準備のうえで茶事当日を迎えているかについてお話しいただきました。今回の御献立をもとに、出しの取り方や季節による合わせ味噌の配合といった料理の基本から、箸洗いで用いる出しについて、湯桶のおこげの作り方、油女と鱧の骨切りの違い等、より専門的な内容まで、丁寧にご説明下さいました。また季節・テーマ・来客の好み等をふまえて考察を重ねるという丹精こもるもてなしのご姿勢に、大変感服いたしました。

 

2015年4月 清浄華院内 清華亭にて

春の懐石 懐石 瓢樹

御膳  大根人参なます花かつお

御汁  合わせ味そ仕立  色紙蓬麩 結び芽芋 辛子

御煮物  澄汁仕立  油女骨切り 丁字麩・つる菜・生椎茸・花柚子

御焼物  春鮭柚菴浸やき

御箸洗  昆布仕立  水前寺のり・針生姜

御八寸  一寸豆 紅白博多押 桜花びらちらし

御強肴  新筍土佐煮 引上ゆば わさび 木のめ

御飯・香物

御湯桶

 

菓子:主菓子 山笑う、干菓子 桜さくら 有職菓子御調進所 老松

花材:白山吹

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

茶の湯釜の集い

「釜ひとつあれば茶の湯はなるものをよろづの道具をもつは愚かな」と いわれるほど、釜は茶の湯にとってかかせない大切な道具です。茶会を催すことを「釜を掛ける」、「懸釜」とも言い表します。茶湯釜は、鎌倉時代末から室町時代には、筑前(福岡県)の「芦屋釜」と佐野(栃木県)の「天命釜」が茶湯釜の名品を作り出し、その後利休の時代に京都で盛んに茶湯釜が制作されるようになりました。 現在は夏には風炉釜、冬には炉釜と使い分け、ともに様々な種類があります。 

今回は、京釜師 三代吉羽與兵衛先生をお招きし、奥深い釜の世界について、長きに渡る伝統を受け継ぐ匠より、直々にご講話いただきました。

吉羽先生のご講話内容:

初代吉羽與兵衛作の釜を掛けさせて頂き、当代作の干菓子盆に早蕨、蝶の干菓子をもり、春を感じての薄茶席となりました。ご講話では、スライドによる代々の木型を用いた茶釜制作過程等、先生の臨場感あふれるご説明を拝聴しました。また、初代、二代、当代のお作品を、其々の釜肌、景色の違い拝見するだけでなく、実際に持つことにより、豊かな個性を体験させていただきました。

 

2015年3月 清浄華院内 清華亭にて

菓子:主菓子 桜上用、干菓子 蝶々/蕨 有職菓子御調進所 老松

花材:蛍袋  青竹花入:京都上京区 横山竹材店

特別協力:茶道具卸 岡本八造商店 下京区寺町通高辻下ル京極町504 

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

2014年度

正午の茶事 初釜を祝って

初釜とは、新たな年を迎えたことを祝い、年が明け初めて炉に炭をおこし釜を掛ける新春の行事です。また、迎春菓の菱葩餅(ひしはなびらもち)は、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」に由来したものです。この儀式では長寿を願い、餅の上に赤い菱餅を敷き、その上に猪肉や大根、鮎の塩漬け、瓜などをのせて食べていましたが、徐々に簡略化され、餅の中に食品を包んだ宮中雑煮となり、やがて鮎はごぼうに、雑煮は餅と味噌餡でかたどったものとなりました。明治時代に裏千家家元十一世玄々斎が初釜のときに使うことを許可され、新年のお菓子として使われるようになって以来、今日まで親しまれています。

今回は、茶事の基本である正午の茶事のなかで心新たにお茶を点て、年初めの茶席を皆様とともにお祝いいたしました。寄付きにて華水の白湯にてゆったりと暖まって頂き、木々に降り積もった雪の露地を一足づつ 腰掛にお進み願い 自然からの素晴らしい舞台から、茶室にお通り頂けました。初座の御懐石では 千鳥の盃を酌み交わし 和やかな会話で一座建立。中立の後、銅鑼響き 改めて後座へ。濃茶では静、薄茶では懐石の和やかさが一段と小間に満ち お互いのご縁に感謝し 時の立つのを忘れ名残を惜しみつつ お見送りとなりました。

 

2015年2月  清浄華院内 清華亭にて

初釜の懐石 懐石 瓢樹

御膳 大根人参なます・かつお

御向 平目昆布メ 細作り・からすみ粉

御汁 合わせ味噌仕立 紅白結び麩 黒豆 落辛子

御煮物  清汁仕立て 蛤しん丈 日の出人参 生椎茸 柚子

御焼物  鰆菜種焼

御箸洗  昆布仕立 松の実  梅肉

御八寸 菜の花からし和え  海老・針魚 手網黄身寿司

御強肴  引上げゆば  盛木のめ

御飯・香物

御湯桶

 

菓子:主菓子 花びら餅、干菓子 松葉/結び 有職菓子御調進所 老松

花材:結び柳 水仙 白梅 花孝商店上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

口切の茶事

十一月は茶人の正月、十月まで用いた風炉を仕舞って炉を開き、冬を迎えます。口切とは、5月に摘んだ新茶を詰めた茶壺の封を切ることです。この茶の湯の大切な行事を通じて基本の茶事を学びます。中国へ渡った数々の仏教修行僧により仙薬として日本へもたらされた茶の種は、以来、毎年新たな芽吹きを生み、”茶”という日本人にとって欠かせぬ潤いの源となっています。今回は、京都左京区にある日本茶専門店 竹村玉翠園本舗の竹村京子日本茶インストラクターをお招きし、抹茶と碾茶についてご講話いただきました。

竹村玉翠園本舗 竹村氏ご講話内容:

濃茶と薄茶の違い、茶臼について、栄西、茶経が日本へ伝わった時期等のご解説のほか、碾茶荒茶や品評会用の碾茶を仕上げる際に選別した貴重な「芽」の部分を実際に触れ、試食もさせていただきました。

 

 2014年11月 清浄華院内 清華亭にて

口切の懐石 懐石 瓢樹

御膳 大根 人参なます 花かつお

御向 鯛平作り昆布〆 防風 わさび 煎酒正ゆ

御汁 合わせ味そ仕立 色紙蕪 小豆 練からし

御煮物 清汁仕立 すくい海老 岩茸 菊な 香柚

御焼物 鮭柚菴やき 

御箸洗 昆布仕立 松の実 梅肉

御八寸 紅白博多押 干しゃとう味そ漬

御強肴 海老芋含め煮 引上ゆば

御飯 香物

御湯桶

 

菓子:主菓子 猪子餅、干菓子 紅葉/小男鹿 有職菓子御調進所 老松

菓子鉢 :ふくべ

花材:白玉椿 花孝商店 上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。

重陽の茶事

「九」という陽の数が重なる九月九日は重陽(ちょうよう)という五節句のひとつです。昔、中国では奇数を陽の数とし、陽の極である九が重なる重陽には、菊の香りを移した菊酒を飲んだり、菊に綿をおいて夜露を染めらせ身体をぬぐうことで邪気を払い長命を願うという風習が有りました。日本には平安時代の初めに伝わり、宮中では観菊の宴が催され、菊の節句とも呼ばれています。今回は、重陽の節句にちなんだしつらいとともに、茶事の基本について学びます。また、陶芸家 四代諏訪蘇山先生をお招きし、先生の青磁作品を使わせていただきながら、作品に込める想いや世界観についてお話しを伺いました。

 

2014年9月 清浄華院内 清華亭にて

重陽の節句の懐石 懐石 瓢樹

向:鯛まぐろ角作り、もみのり、黄赤菊花、防風、わさび、土佐正油

汁:四方焼豆腐、五分きくな、落とし辛子

煮物:清汁仕立、萩花真丈、松茸、水菜、ゆず

焼物:秋鮭柚菴漬やき

箸洗 : 梅仕立、青とさかのり、針茗荷

八寸:紅白(平め、サーモン)、博多押、栗白扇揚げ、

強肴:海老芋含め煮、引上湯葉、糸がきかつお、

強肴:きくな、もみのり、黄赤菊花、しめじ、柚正油和え

御飯、香物

湯桶   

 

菓子:主菓子 被綿、干菓子 小菊/菊の葉 有職菓子御調進所 老松

菓子鉢 : 四代諏訪蘇山作 青瓷菊透鉢 

花材:佐賀菊 花孝商店 上京区河原町通荒神口下る上生洲町229

 

当会の趣旨にご賛同、ご協力下さった皆様へ心より深謝申し上げます。